スズキの車と言ったらどんなものを思い浮かべますか?
私はまずはじめに思い浮かぶのは、やっぱりワゴンR。って軽自動車じゃん、と馬鹿にしてはいけません。
ワゴンRは軽自動車でも中は広い、軽自動車だけあって燃費は良い(つまりエコ)、時代にぴったりあった車だと思います。
もっともエコな車と言えば電気自動車だとすぐにお思いかもしれませんが、電気自動車のための電気は普通、
石油を燃やして(火力発電で)作られるので、実質的にはそう大差はありません。
もしかしたらスズキのワゴンRのような軽自動車が、目下いちばんのエコカーと言えるかもしれませんね。

そんなスズキの会長(兼社長)、鈴木修氏がまた面白い人です。
ぱっと見るとそこらへんにいくらでもいそうなおじいちゃんと言った感じ、
でも車のことや経営のことを語るときの鋭い眼光はただものではない!
鈴木会長の魅力は何とも優しそうな笑顔だけではありません。
経営者には欠かせない最も大切なもの、先見の明に長けているということです。
その証拠がインドでの成功だと思います。
今やインドでは日本の自動車メーカーと言えば鈴木が当たり前。
トヨタや日産、ホンダなどは遅れを既に取り戻せない状況と言っても過言ではありません。
何故スズキがそこまでの成功をインドで手にすることができたのか、それは実に単純なこと、
他のどの自動車メーカーよりも早くインドに目を付け、なおかつインドのニーズに合った車を販売したからです。
インドではすでにスズキは一流の自動車メーカーであり、スズキの車を乗っていることがある種のステータスにもなります。
少なくともスズキはトヨタ、日産、ホンダに比べれば大きな企業ではありません。
ですが、鈴木会長の精神が、スズキを粘り強い、底堅い企業へと育て上げたことには違いありません。

鈴木会長は時に独断的だと批判されます。つまりワンマン経営。ですが、私はそれは間違っていると思います。
ワンマン経営は普通長続きしません。どこかで問題が生じます。
でも鈴木会長は違う。彼の優れているところは、ボトムアップとトップダウンのバランス感覚だと思います。
つまり、下から吸い上げたアイディアや知識、発想を、上の責任、鈴木会長自身の責任で決定を下すということです。
これをワンマン経営というのは横暴です。鈴木会長は責任ある経営者、
今の時代これほどはっきりとわかりやすい人は少ないのではないでしょうか?
政治、産業界、芸能界、スポーツ界と、どの世界でも今や責任というのをまともにとれる日本人は残念ながら見当たりません。
鈴木会長が中心となって決定を下す、それは即ち自身で責任を負うということ、
そこにスズキという自動車メーカーの強みが隠れているのではないでしょうか。

スズキの心臓、そして脳でもある鈴木会長、彼の決断力、粘り強さ、
それは今の日本に欠けているもの、これからの日本に不可欠なものという気がします。
スズキはこつこつ小さなもの(軽自動車)を中心に作り続ける本来日本人が持っていた精神を
企業自体が体現していると思います。
もちろんトヨタのような世界の一二を争うような自動車メーカーはすばらしいと思いますが、
やはりスズキのような地道な自動車メーカーというのが、これからの日本の経済の牽引車となっていくように思われます。